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論文

第4世代原子炉の開発動向,2; 高温ガス炉

國富 一彦; 西原 哲夫; Yan, X.; 橘 幸男; 柴田 大受

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 60(4), p.236 - 240, 2018/04

優れた安全性を有し、950$$^{circ}$$Cの高温熱が取り出せる黒鉛減速ヘリウム冷却型の熱中性子炉である高温ガス炉は、二酸化炭素の排出削減を目的に、発電以外の多様な産業における熱利用が期待されている。日本原子力研究開発機構では、高温工学試験研究炉(HTTR)により高温ガス炉の安全性を実証するとともに、熱利用系の実証に向けた研究開発を進めている。また、産官学と連携して我が国の高温ガス炉技術の国際展開に向けた活動を進めている。本報では、高温ガス炉に関する研究開発の状況及び国内外との協力について紹介する。

報告書

実用高温ガス炉の安全要件を達成するための燃料・炉心の設計事項

中川 繁昭; 佐藤 博之; 深谷 裕司; 徳原 一実; 大橋 弘史

JAEA-Technology 2017-022, 32 Pages, 2017/09

JAEA-Technology-2017-022.pdf:3.59MB

実用高温ガス炉の設計において、燃料設計、炉心設計、原子炉冷却材系設計、2次冷却材系設計、崩壊熱除去系設計、格納施設設計については、重要性が高く、かつ、その安全要件が軽水炉のそれと大きく異なる。実用高温ガス炉の安全基準の策定に資するため、これらの設計項目の中から、燃料及び炉心の安全要件を達成するための設計事項を検討した。検討にあたっては、受動的な安全性や固有の安全性に基づく高温ガス炉の特長を十分に反映させた。また、炉心設計に関し、キセノン135の生成と消滅による空間出力振動に対する安定性を検討した。検討の結果得られた燃料及び炉心の具体的な設計事項は、今後の実用高温ガス炉の設計に適用可能であり、また、IAEAや国内規制当局における高温ガス炉の安全指針の策定に資することが期待される。

論文

高温ガス炉における制御棒引抜き試験解析の高度化

高松 邦吉; 中川 繁昭

日本原子力学会和文論文誌, 5(1), p.45 - 56, 2006/03

高温工学試験研究炉(High Temperature engineering Test Reactor: HTTR)は原子炉出力30MW,原子炉出口冷却材温度(定格運転850$$^{circ}$$C/高温試験運転950$$^{circ}$$C)の黒鉛減速ヘリウムガス冷却型の高温ガス炉である。高温ガス炉の固有の安全性を定量的に実証するため、HTTRでは反応度投入事象として制御棒引抜き試験を実施している。従来の解析モデルを用いた1点炉近似による動特性解析では、制御棒引抜き事象を十分再現できないことが明らかになっている。本研究において、新たに領域別温度係数を用いて解析を行った結果、試験時の実測値を正確に再現することができ、高温ガス炉の動特性解析手法を高度化することができた。

論文

ITERにおける核融合装置規格開発の考え方

中平 昌隆; 武田 信和

保全学, 4(4), p.47 - 52, 2006/01

ITER(国際熱核融合実験炉)の構造技術基準は、ITERが核分裂炉と比較して全く異なる安全上の特徴と構造機器を有し、製作及び検査の観点から新しい技術を導入する必要があるため、革新的なものが必要である。この核融合構造技術基準は国際性が重要であることを勘案し、日本とASMEとで共同開発を開始した。本論文は、ITERの特徴を安全性,設計及び製作の観点から抽出し、核融合構造技術基準を開発する考え方を提案するものである。

報告書

核融合装置二重壁真空容器設計の合理化と実用化に関する研究

中平 昌隆

JAERI-Research 2005-030, 182 Pages, 2005/09

JAERI-Research-2005-030.pdf:12.57MB

ITERの真空容器は供用中非破壊検査が困難なため、全く新しい安全確保の考え方を構築する必要がある。また、二重壁構造の閉止溶接の裏側へのアクセスが不可能であるため、従来の構造技術基準では対応できない。さらに高さ10m以上の大型構造体であるが$$pm$$5mm以下の高精度で製作する必要があり、複雑形状で大型なため合理的な溶接変形予測手法を構築する必要がある。本研究では、微小な水リークによる核融合反応停止という性質に着目し、トカマク型の核融合装置が反応停止にかかわる固有の安全性を有することを証明した。これにより、安全性を損なわず供用中非破壊検査が不要とする大幅な合理化の提案ができた。また、二重壁構造を合理的に構築する部分溶込みT字溶接継手を提案し、継手強度並びにすきま腐食感受性を定量的に把握し受容性を確認した。さらに、合理的な溶接変形予測手法を提案するとともに、実大での溶接試験結果と比較してその有効性を確認し、大型の複雑形状を持つ溶接構造物の溶接変形を簡易的に、かつ十分な精度で評価できる手法を提案した。

報告書

Safety demonstration test (SR-3/S1C-3/S2C-3/SF-2) plan using the HTTR (Contract research)

中川 繁昭; 坂場 成昭; 高松 邦吉; 高田 英治*; 栃尾 大輔; 大和田 博之*

JAERI-Tech 2005-015, 26 Pages, 2005/03

JAERI-Tech-2005-015.pdf:1.77MB

高温ガス炉固有の安全性を定量的に実証し、また実用高温ガス炉及び第4世代原子炉(Generation IV)の候補の一つであるVHTRの研究開発に資するため、HTTR(高温工学試験研究炉)を用いた安全性実証試験が2002年より実施されている。本報は、2005年3月に計画している制御棒引抜き試験(SR-3),循環機停止試験(S1C-3/S2C-3),流量部分喪失試験(SF-2)の試験内容,試験条件,事前解析結果等について述べたものである。事前解析の結果、炉心の負の反応度フィードバック特性により原子炉出力が低下し、原子炉が安定に所定の状態に落ち着くことが明らかとなった。

論文

Achievement of reactor-outlet coolant temperature of 950$$^{circ}$$C in HTTR

藤川 正剛; 林 秀行; 中澤 利雄; 川崎 幸三; 伊与久 達夫; 中川 繁昭; 坂場 成昭

Journal of Nuclear Science and Technology, 41(12), p.1245 - 1254, 2004/12

 被引用回数:89 パーセンタイル:97.75(Nuclear Science & Technology)

日本初の高温ガス炉HTTRは、2004年4月19日に最大熱出力30MWで、原子炉出口冷却材(ヘリウムガス)温度950$$^{circ}$$Cを達成した。出力上昇試験の最終段階として実施された高温試験運転では、原子炉の特性及び性能が確認され、また安全,安定運転のための種々の運転データが蓄積された。原子炉出口冷却材温度950$$^{circ}$$Cの達成により、高温ガスタービンによる高効率発電が可能になるとともに、水を原料とした水素製造に十分な温度を達成したこととなり、原子力の非電力分野での利用の可能性が広がったことになる。今回の成功により、高温ガス炉を用いた水からの水素製造の実現に向けて大きく前進した。本報は、HTTRの高温試験運転の試験結果について述べたものである。

論文

Performance test of HTTR

中川 繁昭; 橘 幸男; 高松 邦吉; 植田 祥平; 塙 悟史

Nuclear Engineering and Design, 233(1-3), p.291 - 300, 2004/10

 被引用回数:8 パーセンタイル:48.81(Nuclear Science & Technology)

高温ガス炉は冷却材温度を高温にすることができるとともに、固有の安全性があることで魅力的な原子炉である。日本初の高温ガス炉であるHTTRが日本原子力研究所の大洗研究所に建設された。HTTRは、その出力上昇試験において2001年12月7日に原子炉出力30MW,原子炉出口冷却材温度850$$^{circ}$$Cを達成した。出力上昇試験では、運転合格証取得のための試験と原子炉性能確認のための試験の2種類を実施した。原子炉出力30MWまでの出力上昇試験の結果から、原子炉及び冷却機器の性能を確認し、原子炉施設の運転が安全に実施できることを確認した。本論文は、HTTRに関するシリーズ投稿の一つである。

論文

Safety demonstration tests using high temperature engineering test reactor

中川 繁昭; 高松 邦吉; 橘 幸男; 坂場 成昭; 伊与久 達夫

Nuclear Engineering and Design, 233(1-3), p.301 - 308, 2004/10

 被引用回数:22 パーセンタイル:79.11(Nuclear Science & Technology)

HTTRを用いた安全性実証試験が、HTGRの固有の安全性を実証するため、及びHTGR用安全解析コードの検証のための実測データを提供するために実施中である。安全性実証試験は2つのフェーズに分けられ、最初のフェーズでは異常な過渡変化やATWSを模擬した試験を実施する。次のフェーズでは事故を模擬した試験を実施する。制御棒の誤引抜きや流量低下事象を模擬した最初のフェーズについては、2002年度から開始され2005年まで実施する予定である。事故を模擬する次のフェーズの試験については、2006年度から開始する予定である。本論文は、HTTRに関するシリーズ投稿の一つである。

報告書

HTTR制御棒引抜き試験の動特性解析(受託研究)

高田 英治*; 中川 繁昭; 高松 邦吉; 島川 聡司; 野尻 直喜; 藤本 望

JAERI-Tech 2004-048, 60 Pages, 2004/06

JAERI-Tech-2004-048.pdf:4.18MB

高温ガス炉の固有の安全性を定量的に実証するため、高温工学試験研究炉(High Temperature Engineering Test Reactor: HTTR)において、反応度投入及び炉心除熱量減少を試験として実機の原子炉で生じさせる安全性実証試験を実施している。安全性実証試験の1つである制御棒引抜き試験について、1点炉近似モデルにより試験時の動特性解析を実施した。実測値と解析値の比較から、1点炉近似モデルが試験の結果を再現できることを確認した。また、添加反応度,温度係数,物性値等の各パラメータについて、制御棒引抜き事象に対する原子炉動特性への感度を明らかにした。

報告書

HTTRを用いた安全性実証試験におけるヘリウム系機器の健全性評価,1(受託調査)

坂場 成昭; 中川 繁昭; 古澤 孝之; 橘 幸男

JAERI-Tech 2004-045, 67 Pages, 2004/04

JAERI-Tech-2004-045.pdf:4.74MB

高温ガス炉固有の安全性を定量的に実証し、また第4世代原子炉(Generation IV)の候補の一つであるVHTRの研究開発に資するため、HTTR(高温工学試験研究炉)を用いた安全性実証試験が実施されている。安全性実証試験のうち、1次冷却材流量の低下を模擬した試験である循環機停止試験において、1次加圧水冷却器用ヘリウム循環機3台のうち1台あるいは2台が停止される試験が2002年から2005年に実施され、全3台を停止する試験が2006年以降に計画されている。本報は、安全性実証試験における循環機1台あるいは2台停止時の加圧水冷却器の構造健全性を確認するとともに、循環機3台停止時の1次系内の自然対流発生の可能性について、出力上昇試験中に実施されたスクラム試験の実測データをもとに検討した結果を示す。

報告書

Safety demonstration test (SR-2/S2C-2/SF-1) plan using the HTTR (Contract research)

坂場 成昭; 中川 繁昭; 高松 邦吉; 高田 英治*; 齋藤 賢司; 古澤 孝之; 栃尾 大輔; 橘 幸男; 伊与久 達夫

JAERI-Tech 2004-014, 24 Pages, 2004/02

JAERI-Tech-2004-014.pdf:1.06MB

高温ガス炉固有の安全性を定量的に実証し、また実用高温ガス炉及び第4世代原子炉(Generation IV)の候補の一つであるVHTRの研究開発に資するため、HTTR(高温工学試験研究炉)を用いた安全性実証試験が実施されている。本報は、2004年に計画している制御棒引抜き試験,循環機停止試験,流量部分喪失試験の試験内容,試験条件,事前解析結果等について述べたものである。事前解析の結果、炉心の負の反応度フィードバック特性により原子炉出力が低下し、原子炉が安定に所定の状態に落ち着くことが明らかとなった。

報告書

Safety demonstration test (S1C-2/S2C-1) plan using the HTTR (Contract research)

坂場 成昭; 中川 繁昭; 高田 英治*; 橘 幸男; 齋藤 賢司; 古澤 孝之; 高松 邦吉; 栃尾 大輔; 伊与久 達夫

JAERI-Tech 2003-074, 37 Pages, 2003/08

JAERI-Tech-2003-074.pdf:1.83MB

高温ガス炉固有の安全性を定量的に実証し、また第4世代原子炉(Generation IV)の候補の一つであるVHTRの研究開発に資するため、HTTR(高温工学試験研究炉)を用いた安全性実証試験が実施されている。安全性実証試験のうち第1期の試験では、異常な過渡変化に相当する試験として、制御棒の引抜き試験及び1次冷却材流量の低下を模擬した試験を実施し、第2期の試験では、事故を模擬した試験を重点的に行う計画である。本報は、2003年8月に計画している循環機停止試験の試験内容,試験条件,事前解析結果等について示す。事前解析の結果、循環機停止後、負の反応度フィードバック特性により原子炉出力が低下し、原子炉が安定に所定の状態に落ち着き、この間の炉内温度変化が緩慢であることが示された。

報告書

HTTR安全性実証試験(SR-1/S1C-1)の試験計画(受託調査)

中川 繁昭; 坂場 成昭; 高田 英治*; 橘 幸男; 齋藤 賢司; 古澤 孝之; 沢 和弘

JAERI-Tech 2003-049, 22 Pages, 2003/03

JAERI-Tech-2003-049.pdf:1.17MB

高温ガス炉の固有の安全性を定量的に実証するために、HTTR(高温工学試験研究炉)を用いた安全性実証試験を行う。安全性実証試験のうち第1期の試験では、異常な過渡変化に相当する試験(ただし、スクラムなし)として、制御棒の引抜き試験及び1次冷却材流量の低下を模擬した試験を実施し、第2期の試験では、事故を模擬した試験を重点的に行う計画である。試験に対する挙動解析と実測データの比較検討により、炉心動特性コード,プラント動特性コード等の安全評価コードの高精度化と検証を行い、十分信頼性のある安全設計・評価技術を確立する。これらの成果は、高温ガス炉の安全設計方針,安全評価方針等の作成に役立てる。本報は、HTTRの安全性実証試験全体計画を示すとともに、2003年3月に計画している制御棒引抜き試験及び循環機停止試験の試験内容,試験条件,事前解析結果等について示す。

論文

Safety demonstration test plan of HTTR; Overall program and result of coolant flow reduction test

坂場 成昭; 中川 繁昭; 橘 幸男

Proceedings of GLOBAL2003 Atoms for Prosperity; Updating Eisenhower's Global Vision for Nuclear Energy (CD-ROM), p.293 - 299, 2003/00

高温ガス炉固有の安全性を定量的に実証し、また第4世代原子炉(Generation IV)の候補の一つであるVHTRの研究開発に資するため、HTTR(高温工学試験研究炉)を用いた安全性実証試験が実施されている。安全性実証試験のうち第1期の試験では、異常な過渡変化に相当するものとして、制御棒の引抜き試験及び1次冷却材流量の低下を模擬した試験を実施し、第2期の試験では、事故を模擬した試験を重点的に実施する計画である。本報では、安全性実証試験の全体計画及び循環機停止試験の試験方法,試験条件,解析結果及び試験結果について述べる。循環機停止試験の結果、循環機停止による1次冷却材流量の急激な低下の後、原子炉スクラムを伴わずに、炉心の負の反応度フィードバック特性のみにより原子炉出力が低下・整定することが明らかにされた。

論文

ITERの安全性と構造健全性の確保について

多田 栄介; 羽田 一彦; 丸尾 毅; 安全評価グループ

プラズマ・核融合学会誌, 78(11), p.1145 - 1156, 2002/11

ITERは、国際協力で進めているトカマク型核融合装置であり、現在参加極間で建設準備に向けた協議が進められている。ITER建設においては、サイト国の安全規制や規格・基準類に従うことが基本とされており、我が国においても日本誘致に備えた検討が行われてきている。これまでに、文科省(旧科学技術庁)によりITERの安全上の特徴に基づいた安全確保の基本的な考え方が示された。これに基づき、原研では(財)原子力安全研究協会に検討専門委員会及び分科会を組織し、我が国の技術基準に立脚しつつ、ITERに特有な技術基準の整備を進めてきた。本報では、ITERの安全上の特徴や構造上の特徴を概設しそれに基づく安全確保の考え方及び機械機器の構造健全性にかかわる基準案の概要について述べる。

論文

Development of a simulation model and safety evaluation for depressurization accident without reactor scram in an advanced HTGR

中川 繁昭; 七種 明雄; 國富 一彦

Nuclear Technology, 133(2), p.141 - 152, 2001/02

 被引用回数:3 パーセンタイル:27.1(Nuclear Science & Technology)

高圧ガス炉(HTGR)のシビアアクシデントとなる可能性を持つ事象の1つである減圧事故に原子炉スクラム失敗が重なった事故事象(DAWS)の詳細な安全解析が可能となるように、原子炉動特性及び原子炉圧力容器(RPV)表面からの間接冷却を模擬する新しい解析モデルを開発した。新しい解析モデルの特徴は以下のとおりである。(1)DAWS発生後の再臨界や出力振動を引き起こす現象を模擬できるよう既存の単チャンネル動特性解析モデルに、Xeの蓄積崩壊に伴う反応度変化を考慮できるようにした。(2)単チャンネル動特性解析モデルと2次元の炉心温度解析モデルを結合させることにより、RPV表面からの間接冷却をモデル化したこと。(3)ブロック型HTGRの燃料体としてピン・イン・ブロック型及びマルチホール型の炉心についての解析が可能であること。ピン・イン・ブロック型燃料体を採用した450MWtのHTGRについて、DAWSの解析を実施した。解析の結果、RPV表面からの間接冷却の受動的な冷却系のみで燃料最高温度は1800$$^{circ}C$$以下に制限されることから、シビアアクシデントフリー炉としての設計の成立性があることを確認した。開発した解析モデルについては、日本における将来HTGRの設計に適用できる。

論文

Method and results of safety evaluation of the high-temperature engineering test reactor

中川 繁昭; 國富 一彦; 沢 和弘

Nuclear Technology, 115(3), p.266 - 280, 1996/09

 被引用回数:3 パーセンタイル:32.72(Nuclear Science & Technology)

現在日本原子力研究所が建設を進めている高温工学試験研究炉(HTTR)は、原子炉出口冷却材温度950$$^{circ}$$C、熱出力30MWの黒鉛減速・ヘリウム冷却型原子炉である。HTTRの安全評価は、高温ガス炉としての固有の安全性及びHTTRの設計上の特徴を考慮して行った。安全評価に当っては、事象選定、解析条件及び判断基準を新たに定めた。評価結果は、HTTRの設計の妥当性及び立地条件の適合性とともに、優れた安全特性を示した。

論文

Passive heat removal by vessel cooling system of HTTR during no forced cooling accidents

國富 一彦; 中川 繁昭; 篠崎 正幸

Nucl. Eng. Des., 166(2), p.179 - 190, 1996/00

 被引用回数:21 パーセンタイル:83.93(Nuclear Science & Technology)

現在、日本原子力研究所で建設を進めている高温工学試験研究炉(HTTR)は、原子炉出口ガス温度950$$^{circ}$$Cの黒鉛減速、ヘリウム冷却型高温ガス炉である。2系統の独立した炉容器冷却設備(VCS)は、炉心の強制冷却が不可能となる減圧事故及び加圧事故に炉心を間接的に冷却する。VCSは、原子炉圧力容器の回りの水冷管パネルと冷却水の循環ループから構成される。冷却パネルは、常時90$$^{circ}$$C以下に保たれており、原子炉圧力容器をふく射及び対流により冷却するとともに、事故時に炉心から崩壊熱を除去する。本報は、VCSの詳細設計及び減圧事故及び加圧事故時のVCSの安全機能を示したものである。安全解析により、このような事故時にも、VCSによる冷却とHTTRの固有の安全特性により、燃料の温度上昇と核分裂生成物の放出が防止されることが明らかになった。さらに、このような事故時に万一、VCSの故障が仮定されたとしても、炉心は安全な状態に保たれ、また、原子炉圧力容器の健全性も維持されることが確認された。

論文

Safety concept of severe accident free HTR and its demonstration by the HTTR

國富 一彦; 塩沢 周策; 馬場 治

Proc. of ASME$$cdot$$JSME 4th Int. Conf. on Nuclear Engineering 1996 (ICONE-4), 2, p.303 - 307, 1996/00

シビアアクシデントフリー炉は、その優れた固有の安全性により、1次冷却材の喪失する減圧事故時にも、燃料温度が許容値を超えることはなく、燃料からの有意の放射能の放出はない。また、格納容器内を不活性な雰囲気にすること、蒸気発生器等の水系を直接に1次系に接続しないことにより、燃料の酸化、水侵入による反応度の添加も起こらない。従来から、HTGRは安全性の優れた原子炉と見なされているが、その安全性は安全評価とPSAにより評価されており、PSAの概念が理解されにくいPAの観点、故障率のデータが軽水炉ほど十分にないため許認可の観点からも、実際には優れた安全性が理解されていない。SFHTRでは、その安全性をPSAにより評価するのではなく、高温工学試験研究炉(HTTR)を用いて事故模擬試験を行い、実際に燃料が破損せず安全であることを示す。このように、SFHTRでは、PSAにより安全性を実証する軽水炉と全く異なる安全論理に基づいて安全性を実証する。

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